クールビズで温暖化防止と消費向上に貢献
小泉政権下のもと、環境省は地球温暖化の防止を目的として、夏の推奨冷房温度28度でも涼しく効率的に働くことができる夏の軽装、いわゆる「クールビズ」の導入が推奨されました。ノーネクタイ&ノー上着ファッションにクールビズという名称をつけたのは、確か小池環境相だったと思いますが、経団連の奥田会長(当時)を動かして、ファッションショーを行ってPRに努めるなど、なかなかのキャンペーンだったのではないでしょうか?
男性は夏場でもスーツにネクタイというジッとしてるだけでも暑いですので、会社でも24度とかキンキンに冷房を利かせるのは一般的な光景でした。その一方で比較的薄着の女性にとって、男性の冷房設定温度は強すぎですので、ひざに毛布をかけてデスクに向かっていたりと冷房が問題になることもありました。
クールビスの軽装かスタイルの効果として、スーツ着用時と比べt下駄移管温度に約2度の違いが生まれ、据わっている上体と歩いている場合では、約6度も快適温度が違うことがわかっています。そして夏の冷房温度を26度から28度に上げるだけで、ひと夏で最大290万トンもの二酸化炭素を削減できると試算されています。
また、クールビズを導入している企業では、軽装かにより社員の指揮が向上したり、業務効率の改善、環境配慮の点からCSRとして企業イメージの向上した、顧客からの評判がよくなったなどプラスの影響を受けているところが数多くあります。
しかしながら、実際には冷房の設定温度を高めに設定している企業はだいたい半分くらいといわれています。その主な要因として、顧客を訪問する際にスーツ・ネクタイを着用する機会の多い営業部門からの反対、制服を導入しているために直ぐに実施できない、オフィスの空調がビルで一括管理されているので個々のオフィスで対応できないなどが挙げられています。
クールビスの趣旨に理解は示されているものの実際に実践するには抵抗がある、実施したいが環境が整っていないために導入を見送るなど、全ての企業に浸透するには、課題が残されているのが現状です。